都会でも寄生するマダニ
犬の目の縁や耳の付け根や頬、あるいは肩や前足、ときには指の間などに、小豆大から大豆大の虫が皮膚に食い込むように付着していることがあります。
指の間に寄生されると痛いので、犬は足を引きずったり、足を地面から持ち上げて歩く跛行をします。
寄生しても吸血しないうちは、犬の身体を素早く動き回り、場合によっては数百匹ものダニが寄生します。緑が多い場所に棲んでいる犬だけでなく、都会でも公園や道路沿いの植え込み、芝生などから寄生する場合もあります。
マダニの成虫は体長3mmほどで、それが犬の身体に寄生したとしても、目視では見つけることが難しいです。ただ、吸血すると、約10ミリほどに丸々となるので、そのときにはわかります。
このマダニには、家の中で見つけたものですが、丸々と血を吸っていそうです。犬が身体を掻いて取ったのか、吸血し終わったので自然に離れたのかはわかりません。
うちでは、マダニ退治にそのまま引っ張るのではなく、アルコール(酒)を使っています。アルコールを浸したティッシュでマダニを包みんでいるうちに、犬から離れやすくなるのです。
無理やり引っ張ると犬の皮膚を噛んだままマダニが取れるので、傷口からばい菌が入る場合もあります。
マダニに寄生されているときの治療
数匹のマダニが寄生しているならマダニを引き抜けばおしまいですが、
ダニが喰いついている根元からとらないと、ダニの頭部が残ったり、犬の皮膚が破れたりします。目に付いている場合は、眼を傷つけないように注意しなければなりません。
大量の寄生や繰り返し寄生を受ける場合には、ダニ対策用の滴下剤の塗布やスプレー剤の散布、ダニ対策用の抗生物質を定期的に投与してダニの駆除や寄生を予防します。
地域によっては、マダニは人間に被害を及ぼす伝染病や野兎病などの病原菌を媒介する恐れがあるので、吸血して大きくなったダニを除去するときには決して潰さないように注意します。
皮膚が不潔になるシラミ(ハジラミ)による皮膚炎
微細な雨だれ型の卵が付着していることで発見できます。
その犬の毛をかき分けると、皮膚の表面に2ミリくらいのやや褐色をおびた灰色の虫と、フケが固着しています。
ハジラミの寄生した場合の駆除
ハジラミは殺虫剤に反応しやすいので、簡単な処置でも繰り返し行えば簡単に駆除することができます。
駆除するには、ノミ対策用の外用の殺虫剤を塗布や散布した後に、入浴を数回繰り返すか、
殺虫剤入りの浴剤で洗浄して駆除する方法があります。
もし、多頭飼いや集団で犬を飼っている場合は、全ての犬を検査して処置が必要です。
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