犬の嘔吐は急性の病気の可能性もある
犬はたまに吐きます。
たいていは問題がないときです。それは、散歩の途中で草を食べて、それを吐き出すときです。
大量に与えられた食べ物を食べたり、味の濃いものを食べたりしたときです。犬の生理現象なので、吐くことによってカラダを正常に保ち病気ではありません。
こういうときは、犬は苦しがらず、吐いた後は何事もなかったように元気です。
毎日繰り返すなら
毎日、嘔吐を繰り返すようなら、カラダへの栄養が不足して衰弱してしまう可能性もあります。
また、食べ物を反射的に吐くときは、巨大食道症などの可能性もあります。
さらに、吐いたものが器官に入ると肺炎になる可能性もあります。
急性の犬の病気を疑うとき
犬が１日のうちに何度も嘔吐を繰り返したり、激しく苦しそうに吐く、吐いたものに血が混じっているなどの場合は、急性の病気の可能性があります。
このときは、犬が吐くときに、腹部や胸部の筋肉全体を波立たせるように動かして吐きます。
嘔吐を起こす原因
はげしい嘔吐を繰り返す原因はいろいろあって、食べすぎ、異物（プラスチック、布、串、骨）を呑み込んだり、異物によって、腸閉塞を起こしたときなどです。
他にも、胃潰瘍、胃捻転、胃拡張などが嘔吐を引き起こす原因となります。これはいずれも、緊急の治療を必要とします。
胃捻転や腸閉塞の場合
胃捻転や腸閉塞の場合は、緊急手術が必要で、手遅れとなってショック死ということも少なくないのです。
感染症で嘔吐を起こす場合
バルボウィルス感染症（イヌ伝染性腸炎）、ジフテンバー、レプトスビラ症、肝炎などに感染する場合も嘔吐が起きます。
感染症になった犬は元気がなくなり、激しく吐いたり下痢をします。
吐いたものや下痢には血が混じることがあります。これには緊急の治療が必要です。
尿毒症や子宮蓄膿症の場合
腎臓の働きが悪くなって尿毒症を起こしたり、メス犬の場合には子宮蓄膿症が進行している場合にも嘔吐が起きます。また交通事故で頭を強く打った、中毒症を起こした場合も嘔吐が起きます。
嘔吐の原因
- フィラリア
- 消化器の病気
- 尿毒症
- 急性腎不全
- 腎炎
- 子宮蓄膿症
- 事故による頭部の強打
- 腹部の腫瘍
- 悪性リンパ腫
- 糖尿病性ケトアシドーシス
- 感染症
- 内部寄生虫
- 異物の呑み込み
- 中毒
- 過食
激しく吐くなら動物病院へ
いずれの場合でも激しく吐くなら、大至急、動物病院へいって獣医師に診察をお願いする必要があります。
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