雑種犬は健康的、純粋種と違って遺伝的欠点が少ない
各純粋種の説明をする前に、雑種犬についてお話しておきましょう。
昔は、いまのように「ミックス犬」とは言わずに、ただの雑種でした。それは、母犬が何と言う犬種で、父犬は何という犬種などというのがなかったこともあるでしょう。
現在では母犬の犬種と父犬の犬種がわかっており
純粋種のハーフが多くなっているのが、近年の動向ということでもあります。
純粋種は、元々、共通の特徴をもつ犬を人工的に何代にわたって交配させ、
遺伝子を固定するように作りだされたものです。
雑種犬の遺伝子
遺伝子は母犬と父犬のどちらになるか、それとも中庸なのか
性格はどちらに似るのかなど、わかっていません。
もっとも、犬は多頭で生まれる為、半分は母犬の毛色で、
半分は父犬の毛色というのもあります。
昔、うちでも雑種犬のメスを飼っていました。
庭で放し飼いにしていたのですが、痩せたオス犬が門の鉄格子から入り込み襲われてしまいました。
数か月すると、生まれた子犬は4匹。
うちの犬は茶色い犬でしたが、オス犬は黒い犬でした。
生まれた子犬の色は、茶色が2匹、黒色が2匹でした。
その後、親戚に引き取りをしてもらったので、性格までは、
どの子犬がどちらに似ていたかはわかりませんが、
生まれてみるまではわからないということにになります。
雑種犬は健康的
一般に言われることですが、雑種ミックスは病気が少ないと言われます。
それは、人工的に交配された純粋種と違って、雑種犬は生物学的な自然選択によって生まれてくるため、純粋種のように遺伝的欠陥が少ないことが最大の理由だと言われています。
雑種犬は良い環境で育てれば病気に比較的かかりにくく長命です。
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